日本橋兜町「fête」アロマオイルが香るフラワープロダクト制作 −ミニディフューザー付き−

植物の内面的な魅力を引き出す

近年再開発が目覚ましく進む、東京・日本橋兜町。2022年にオープンしたばかりの複合施設「BANK」内にある「fête」は、フラワーデザイナーであり、全国各地の花の生産者とつながりを持つ細川萌氏がディレクターを務めるアトリエ兼フラワーショップです。店を構える地下1階は「香り」がコンセプトになっていて、重厚感のある店内には「植物に対する畏怖のような、美しさだけでない魅力も表現していきたい」と語る細川氏の世界観が広がります。

fêteは、ドライフラワーブーケやスワッグ、アロマディフューザーなどのオリジナルプロダクトを販売するほか、アトリエとしての役割も担っています。お店の奥に花専用の乾燥機を設置し、ドライフラワーを制作。アトリエには「訪れる方にとって何かを生み出す場所になってほしい」という想いが込められているそう。

視覚・触覚・嗅覚で感じる植物の世界

本体験で制作するのは、fêteのオリジナルプロダクトである〈petal〉。シャーレというガラスケースにドライフラワーとアロマストーンを入れ、アロマオイルを垂らして香りと植物の美しさを楽しみます。ご自身で選んだドライフラワーをアロマストーンとともに一つひとつ装飾。植物とじっくり触れあいながら、小さなガラスケースの中に世界にひとつだけのアートを生み出す体験です。

〈petal〉に合わせるアロマオイルは、朝・昼・夕方の時間をイメージして調合された3種類の中から1種類、好きな香りを選ぶことができます。ラベンダーやベルガモットが香るアロマオイルは、fêteがオリジナルで調合したもの。Otonami限定で、使用する季節の花材のいくつかをレジュメで詳しく紹介していただきます。

Otonami限定の魅力はもうひとつ。お好きな花と季節の香りのアロマオイルをガラスボトルに閉じ込めたミニディフューザー作りも楽しめます（香りは都度変更）。スティックがアロマオイルを吸い上げ、お部屋に心地良い香りを届けてくれます。スティックの本数を変えれば香りの強弱を調整できるので、香りを強めに感じたいときには多めに、やさしく香らせたいときでは少なめにと、気分や空間にあわせて使うことができます。

ドライフラワーの知識を深めながら想像をかたちに

まずは、パレットに使いたい花材を選びます。細川氏が“絵の具のパレット”と表現するように、選ぶうちにパレットがだんだんと彩り豊かに変化。色や香りの組み合わせを想像しながら気になるドライフラワーをのせていく、心躍る作業です。

花言葉やその花の持つ個性など、花材になる花の紹介を細川氏から聞けるのも本体験の魅力のひとつ。花材には、家庭でドライフラワーにするのが難しい繊細な花も含まれているので、ドライにした時の色や形など、ここでしか知ることができない美しさと出会えます。

植物を通して自分と向き合う特別な時間

ドライフラワーを選んだ後は、いよいよシャーレの中で自分の世界を表現する時間。紫陽花のドライフラワーで下地となるベッドを作り、真ん中にアロマストーンをのせたら、選んだドライフラワーで少しずつ装飾していきます。作業をしながら、花びらの質感や、自然ながらの絶妙な色合いなど、植物の神秘的な部分にあらためて気づくことができます。

花は、そのままのせても、花びらを一つひとつに分けてもかまいません。「つくる方の個性が選ぶ色や花材に反映されます」と細川氏。基本的にはつくる方の表現を尊重し、自由に制作していきますが、組み合わせに迷ったときには、細川氏がアドバイスをしてくれるので安心して楽しめます。植物を通してじっくりと自分と向き合う特別なひとときです。

〈petal〉を完成させたら、合わせるアロマオイルを選びます。fêteオリジナルの3種類のアロマオイルはどれも心が落ち着く香り。アロマオイルを垂らすアロマストーンは一つひとつ手作りで、付属のアロマオイルを使い終わった後は手持ちのもので楽しむことができます。

日常が和らぐ〈petal〉との暮らし

「生活に溶け込んでいくのがドライフラワーの良さ。不思議とその人の花になっていきます」と細川氏。寝室で使ったり、デスクワークのときに横に置いたり、使い方は自分次第。同じ時間を過ごしていくうちに生活になじんでいく〈petal〉を、穏やかな香りを届けてくれるミニディフューザーと共にお楽しみください。

空間装飾をしたときに出る端材の美しさから着想を得たという〈petal〉。花びら一枚一枚と向き合う豊かな時間は、ものづくりの楽しさだけでなく、自分とゆっくり向き合う大切さも教えてくれるよう。fêteの創造的な植物に囲まれながら、心動かされる体験をしてみてはいかがでしょうか。