京都「北大路焙煎室」五感で学ぶ新しいコーヒー講座 −コーヒーの飲み比べと限定スイーツコース付き−

近未来的な雰囲気の漂う「ラボ」でコーヒーの魅力に触れる

京都・賀茂川のほど近く、静かで自然豊かな北大路の地で2022年に誕生した北大路焙煎室。個性豊かな豆を取り揃え、豆の状態や個性に寄り添って焙煎したコーヒーを提供するロースタリーラボです。最高級のスペシャルティコーヒーに特化し、徹底した品質管理のもと、焙煎した豆の販売やテイクアウト、イートインを通じて、様々なコーヒーの楽しみ方を提案しています。

店舗のマネージャーであり、焙煎士・バリスタを担う糊田悠氏は「クラシックな焙煎方法だけでなく、浅煎りを中心にしたこだわりの焙煎方法で果実のような味わいを知ってもらい、多彩なシーンで楽しめるコーヒーを提供したい」と開店に至った想いを語ります。

スタイリッシュな空間で輝くような一杯を

「ラボ」という名前の通り、研究室をイメージした内装にはこだわりが詰まっています。墨色や灰色、メタル素材を基調に、スタイリッシュにまとめられた店内。壁には和紙作家・ハタノワタル氏の作品で世界で最も強い和紙といわれる京都の黒谷和紙を配し、食器には関東で最も古い歴史を持つ笠間焼の陶芸作家・船串篤司氏が手がけたコーヒーカップを使用しています。

「手仕事の作品を取り入れることで、無機質な中にもあたたかみがある空間をイメージしました。伝統を守りながら新しいことに挑戦するハタノさんや船串さんの作品は、北大路焙煎室が目指す店づくりにぴったりだと感じたのです」と糊田氏は話します。

研究者風の白衣を羽織ったバリスタが、自家焙煎した豆を使って目の前でコーヒーを淹れる姿も必見です。白衣の胸には、「ダイヤモンドのように輝く1滴を」というコンセプトを表すお店のロゴが光ります。原石となるコーヒー豆を探し、その個性を生かし、焙煎や抽出を経て珠玉の一杯へ。北大路焙煎室は、輝くようなコーヒーの提供を目指しています。

果実のような味わいに出会う、新しいコーヒー体験

本体験は、店内を貸し切ってコーヒーの新しい魅力に触れるOtonami限定プラン。「北大路焙煎室のコーヒーの特徴は、苦みや雑味が少なく果実のように爽やかでクリアな味わい。ひと口飲んで驚く方も多いんです。だからこそ、コーヒーが苦手な方にもおすすめです」と糊田氏。コーヒーの香りに満ちた静かな空間で、リラックスしてコーヒーを学ぶ至福のひとときをお楽しみください。

はじめにいただくウェルカムドリンクは、「カスカラ」を使ったオリジナルのスパークリングドリンク。コーヒー豆はコーヒーチェリーという赤い果実の種子からできていますが、カスカラとは、コーヒーチェリーの皮と果肉部分を乾燥させたもの。研究を重ね、もともとは捨てられていた部分をおいしく食べられる技術の開発に成功。今ではスーパーフードとして注目されるようになりました。爽やかな酸味があり、まるでフルーツジュースのようなフレッシュな味わいのドリンクをいただけば、コーヒーが赤いフルーツからできていることを実感し、驚くでしょう。

ウェルカムドリンクをいただいた後は焙煎機を見学。ラボの中心で存在感を放つ焙煎機は、ステンレス製の最新型で日本にも100台ほどしかない希少なものだそう。焙煎で何より注意が必要なのは、豆を焦がさないように煎ること。完全熱風式の焙煎機を使うことで豆を焦がすことなく豆そのものの味を引き出しています。温度や工程はコンピューターで管理しながら、その日の温度・湿度や豆の個性などに応じて経験豊かな焙煎士が細かく調整。体験では、焙煎によって徐々に豆の色や香りが変化していく様子も感じることができます。

豆の違いや抽出方法を五感で学ぶワークショップ

焙煎機を見学した後は、豆の違いや抽出についてさらに詳しく学びます。体験できる工程は開催時間ごとに異なり、豆の抽出またはピッキングの実演を見学し、味の違いを知ることができます。同じ農場で収穫された同じ品種のコーヒー豆であったとしても、焙煎方法や抽出方法などの工程が違えば香りや味わいががらりと変わります。コーヒー豆の持つ幅の広さや可能性に目を開かれるような体験ができるでしょう。

抽出の実演では、通常のドリップのほか、エアロプレスという抽出方法を学ぶことができます。エアロプレスコーヒーメーカーは、空気の力を利用した抽出器具。使い方はシンプルで、コーヒーの粉を入れてお湯を注いでプレス。高度な抽出技術は必要なく、抽出方法による味わいの差が少ないのが特徴です。手順とレシピさえ守れば安定した味わいに仕上がります。体験では、エアロプレスを使って抽出した、ジューシーな果実味やフルーティーな甘さが引き出されたコーヒーを試飲します。

ピッキングでは、焙煎後の豆を選別します。豆の中には、空洞になった豆や色にムラのある豆などが混ざっているので、一つひとつ手作業で取り除きます。抽出後の風味に大きく影響を与える、とても大切な作業なのだそう。この作業を経て、雑味が取り除かれたクリアな味わいのコーヒーが出来上がります。豆一つひとつに手間暇がかけられていることを実感し、より愛着が湧いてきます。

限定のコーヒーとスイーツを味わうオリジナルコース

体験の最後には、Otonami限定のコーヒーモクテル・季節のコーヒーという2種類のドリンクと、北大路焙煎室のシグニチャースイーツであるコーヒーゼリーとコーンブレッド、そして本プランのために特別に準備されたバニラの外郎という3種類のスイーツをご用意。普段とはひと味違った特別なコーヒータイムを楽しみます。

ゼラチンの代わりに自然由来のアガーを用いたコーヒーゼリーや、卵や小麦粉を使わずにつくられたコーンブレッドなど、いずれの品もコーヒーに好相性なのはもちろん、グルテンフリー・ヴィーガン対応にこだわった自家製スイーツです。バニラの外郎は、『ミシュランガイド東京 2024』で一つ星に輝いた銀座のフレンチレストラン「TROIS VISAGES（トワヴィサージュ）」にて、小菓子として提供している一品。コーヒーと一緒にいただくと、その味わいをいっそう深く感じられるでしょう。

飲み比べるコーヒーは季節によって異なります。北大路焙煎室で取り扱う豆は糊田氏が毎月厳選し、その季節に一番おいしいものを自信を持って提供。いつ訪れても旬のコーヒーが揃い、季節ごとの出会いがあります。

探求心をくすぐられるコーヒーとの出会い

本体験では、コーヒーの基本や焙煎について学んだ後、豆の種類や抽出方法の異なるコーヒーの味わいを飲み比べることで違いを知り、今まで知らなかったコーヒーの奥深さや魅力に触れることができます。また、Otonami限定のコーヒーとスイーツのコースを堪能でき、コーヒー初心者の方からコーヒー好きの方まで満足できる魅力的な内容です。おみやげとして、オリジナルブレンドのコーヒー豆（100g）をお持ち帰り可能。ドリップ抽出で淹れるのはもちろん、エアロプレス抽出なら自宅でも簡単にお店の味を再現できます。

「コーヒーは嗜好品なので楽しみ方の幅が広い方が面白い。豆の個性を生かすための焙煎や抽出の方法があって、少しずつ変えることで味わいがそれぞれ違うことを感じてほしいです」と糊田氏。今まで何気なくコーヒーを飲んでいた方も、本体験を通して「もっとコーヒーのことを知りたい」「おいしいコーヒーを味わいたい」と探求心が湧いてくることでしょう。北大路焙煎室で珠玉の一杯に出会い、コーヒーの新しい世界を楽しんでみませんか。