蔵前「Lonich, / ロニック」コーヒーの新たな世界に出会うクリエイティブなフルコース

特別なコーヒー体験を届けるクリエイティブコーヒーブランド「Lonich,」

コーヒー好きには言わずと知れたコーヒー激戦区、東京・蔵前。そこに2023年春にオープンしたのが、クリエイティブコーヒーブランド「Lonich,（ロニック）」の1号店です。Lonich, を運営するOriental Coffee VenturesのCOO・新里龍海氏は、世界各国のコーヒー農園に自ら足を運んで生産を学び、現場に精通したコーヒー業界のプロフェッショナル。Lonich, だからこそ入手できるコーヒー豆の数々は、どれも最高品質の希少なもの。まるでレストランのフルコースに出かけるように、おしゃれをして大切な人と訪れたくなる“特別なコーヒー体験”を提案しています。

本体験では、Lonich, が仕入れた世界中のトップクオリティのコーヒー豆を、Otonamiのために考案したオリジナルのクリエイティブコースにのせてお届け。コーヒーとフードのペアリングを通してコーヒーの歴史を体感します。「コーヒーはどこで発見されたのか？」「どのように世界で広がったのか？」など、知識豊富なパーソナルバリスタの語るストーリーと共に、コーヒーの発祥・拡がり・日本伝来・現在そして未来という4つの時間軸をユニークな創作コーヒーで表現します。

サーブされるメニューは、パーソナルバリスタが細部まで趣向を凝らしてデザイン。料理の世界において、シェフが食材を厳選し、その組み合わせを考えて調理し、器に盛り付けるという創造的な営みがあるのと同様に、コーヒーの世界においても、パーソナルバリスタがクオリティとクリエイティブを掛け合わせ、最高のコーヒー体験を提供したい——。そのような想いから生み出されるメニューは、まさにコーヒーのフルコースです。

目の前の体験にフォーカスできるよう、カウンターからよく見える位置に埋め込み式のエスプレッソマシンを設置。徹底的に無駄を取り除いたソリッドな空間が、“いつものコーヒー”とはひと味違った特別なひとときを演出します。パーソナルバリスタのテクニックを間近で見られるうえに、コーヒーに関する相談やたわいのない会話まで、気さくにコミュニケーションを楽しめるのも本体験の魅力。パーソナルバリスタの一人、山形優樹氏は「フルコースだからといってかしこまらずに、肩の力を抜いてリラックスして過ごしてください」と話します。

エチオピアコーヒーの飲み比べから紐解くコーヒーの起源

Otonamiオリジナルコースは全4品で構成。1品目は、コーヒーの発祥地・エチオピアのコーヒーを飲み比べ、「コーヒーの起源」を体感します。コーヒーの起源には諸説ありますが、6世紀頃にエチオピアでヤギ飼いの少年・カルディによって発見されたと伝わります。カルディはある日、正体不明の赤い実を食べて興奮しだすヤギに気付きます。その赤い実こそ、コーヒー豆となる種子を含むコーヒーチェリーだったのです。

多種多様なコーヒー豆の中から、歴史の物語に合わせて品種を厳選。同じコーヒー豆を、抽出の方法や温度帯が異なるコールドブリュー・ミルクブリュー・フレンチプレス（浸漬式）の3種で飲み比べ、味わいの違いを体感します。

同じ豆でも、抽出の方法や温度帯が異なれば、その味わいはがらりと変わります。3種のカップは飲む順番にもおすすめがあるので、ぜひパーソナルバリスタに尋ねてみてください。ペアリングするドライクランベリーは、コーヒーチェリーをイメージした一品。コーヒーを発見したカルディ少年の気分でいただきましょう。

シェケラートから感じるヨーロッパのカフェ文化

エチオピアで誕生したコーヒーは、中東やアジアへと広がり、その後ヨーロッパで社交場の飲み物として親しまれるようになりました。コースの2品目には、コーヒー文化が華々しく形成されていった過渡期を表現した、イタリア式のアイスコーヒー「シェケラート」が登場します。

シェケラートは、シェイカーにエスプレッソと氷と砂糖を入れ、カクテルのように攪拌して作られます。出来上がったコーヒーをカクテルグラスにゆっくりと注げば、きめ細かな泡が美しいシェケラートの完成です。

シェケラートには、インドネシアのコーヒー豆、ナツメグやシナモンといったスパイスなど、コーヒーが渡った中東やアジアにちなんだ食材も盛り込まれています。ペアリングするのは濃厚なゴーダチーズ。このペアリングでは、人間の味覚の5大要素である甘味・酸味・苦味・塩味・旨味のすべてを感じられるのだそう。どの要素を切り取っても存在感のある独特な味わいがやみつきになります。

ミルクブリューと和の食材の出会いで表現するコーヒーの日本伝来

いよいよコーヒーはヨーロッパから日本へと伝来。当時の日本は鎖国中だったため、唯一開かれていた長崎の出島からコーヒーが持ち込まれたのではないかといわれています。苦味に不慣れだった日本人に根付くのには時間がかかったようですが、のちに愛される存在となったのは言うまでもありません。

コースの3品目では、日本とコーヒーの出会いを意外な食材の組み合わせで表現。ミルクブリューのマキアートに、甘酒・和三盆・玉露パウダーがマリアージュした和洋折衷のコーヒーです。「和の雰囲気を感じてほしい」との思いからセレクトされた3つの食材は、味を整えたり、舌触りや香りをより良くしたりと、コーヒーのポテンシャルを高める役割もあるのだそう。ペアリングするのは、和菓子のきんつばです。餡の奥ゆかしい甘さと、ミルクブリューのまろやかさとの絶妙なハーモニーに酔いしれます。

厳選豆を味わい学ぶコーヒーの現在と未来

フィナーレには、現在と未来に思いを馳せるピュアな厳選コーヒーを。世界で親しまれているトレンドのコーヒー豆1種を、フィルターコーヒーで味わいます。

トップクオリティの豆をシンプルに味わうのもLonich, らしさ。「コーヒーを次の時代へ」というブランドコンセプトに込められたコーヒーの新たな歴史を創ることへの熱い想いまで、この1杯に注がれているよう。チョコレートとのペアリングでコースを締めくくります。

1000年以上のコーヒーの歴史を巡る、一品一品が個性にあふれたフルコース。普段何気なく選び味わっていたコーヒーの知られざる魅力に触れ、あらためてその奥深さと面白さを知るきっかけとなるでしょう。ロマンと刺激に満ちた新感覚のコーヒー体験を、Lonich, でお楽しみください。