鎌倉彫の伝統工芸士・岡英雄氏に学ぶ、天然漆と好みの色で彩るお椀の漆塗り −鎌倉山の工房にて−
体験の概要
伝統工芸品・鎌倉彫の漆塗り工房「時蔵工房」にて、長い歴史を持つ日本の漆文化を学び、本格的な漆塗りを体験します。講師を務めるのは、鎌倉彫の伝統工芸士である岡英雄氏。日本の漆文化や漆器の特徴についてお話を聞いた後は、実際に漆塗りに挑戦。お椀の内側を好みの色漆で彩り、世界にひとつだけの器を作ります。朱色や黒色といった定番色だけでなく、青や緑といった珍しい色も選ぶことができます。
体験の特徴
・鎌倉山に佇む静かな工房で、40年以上の経験を持つ鎌倉彫の伝統工芸士・岡英雄氏から漆器について学びます。
・天然漆を使ってお椀の仕上げに挑戦。自分の好きな色漆にすることができ、完成品は当日持ち帰れます。
・漆塗りによる箸作りのオプション(有料)も用意。お椀とセットでの制作がおすすめです。
12,100円〜
(名/税込)
2〜4名
約120分
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詳しい内容
鎌倉彫の伝統工芸士が営む工房
鎌倉幕府が置かれて以降、150年間ほど日本の政治の中心地だった鎌倉。中国から伝えられた禅宗が武士の間に広まり、鎌倉には多くの禅宗寺院が建てられ、寺院を建てる宮大工や仏像を作る仏師が多く集められました。彼らが中国の工芸品を真似て、木に彫刻を施し漆を塗る方法を考え出したのが鎌倉彫の始まりといわれています。その特徴は、大胆で力強い彫刻とやわらかさとあたたかみのある漆塗りです。
岡氏が主宰する時蔵(ときぞう)工房は、観光スポットが集まる鎌倉駅周辺の喧騒から離れた鎌倉山の上にあります。天気の良い日には窓から富士山が見える静かで落ち着いた環境で、さまざまな漆塗りの製品が生み出されています。
時蔵工房では、鎌倉彫を中心に家具の漆塗り加工など漆塗り全般を扱っています。その技術の高さから、時には伝統的建築物の修復に伴い古い調度品の依頼が舞い込むことも。一般向けの金継ぎや漆塗りの教室も開いています。
伝統的な漆芸を継承し、漆の新たな可能性を探求する職人
岡氏は、工芸好きが高じて鎌倉彫の職業訓練校へ入学、漆塗りを専攻。卒業後も修業を重ね、独立して時蔵工房を構えました。その後もさらに研鑽を積んで技術を習得し、2014年に鎌倉彫の伝統工芸士に認定されました。
漆は古くから塗料や接着剤として重宝され、防虫や防腐、抗菌効果もあることが知られています。漆の生産量は年々減少しているため今ではとても貴重ですが、岡氏が使用するのは天然漆のみ。「漆は、実用面はもちろん、季節や扱い方によって表情が変わります。とても奥が深く、40年以上触れていても飽きない魅力があります」と話します。
漆や漆器の歴史や使い方を熟練の工芸士から学ぶ
はじめに、岡氏による講義が行われます。日本における漆の歴史は古く、漆を使った約9,000年前の副葬品が出土しているそう。漆の歴史や特徴などその魅力を知れば、このあとの体験がますます楽しみになるでしょう。
続いて、体験の内容と手順について説明を受けます。天然漆は、私たちが普段目にする塗料とは特性がまったく異なります。漆はもともと液体ですが、高温多湿の中で酵素が活性化し、化学変化が起こることで個体へと変化します。生の天然漆に触れると肌がかぶれてしまうので、漆や道具の扱い方は特に注意深く聞いておきましょう。
天然漆を使ってお椀の仕上げに挑戦
岡氏によれば、漆塗りのお椀が完成するまでには25もの工程があります。器の強度や品質を高める下塗りや、表面を美しく仕上げる上塗りなどを経て、通常は出来上がるまで1ヶ月以上かかります。このプランでは、最終工程としてお椀の内側を研いで漆を塗る体験を行うため、完成品は当日に持ち帰ることができます。
体験の第1段階は「研ぎ」の作業で、次に塗る漆を密着させるため表面に凸凹を作ります。漆が塗られたつややかなお椀の内側を水で濡らしてサンドペーパーで擦り、全体をきれいに研ぎます。
続いて、漆を塗る面のゴミやホコリを専用の布を使って取り除き、「塗り」の工程に進みます。ハケの持ち方、漆を取る量、力の入れ方、ハケの動かし方など、岡氏のデモンストレーションを参考にしましょう。
ハケに漆を含ませ、底の方からハケをゆっくり動かして漆を塗ります。漆が全体に行き渡ったら、全体を均一にならして仕上げます。作業中は岡氏が見守っているので、わからないことがあれば気軽に聞くことができ安心です。
好みの色を組み合わせた、唯一無二のお椀を手に入れる喜び
制作するお椀の外側の色は、朱色または溜塗から予約時に選びます。内側の色は体験当日に選ぶことができ、朱色、黒、茶色、ベンガラ、緑、青、うるみなどがあります。乾いた時に落ち着いた色合いに変化するのを楽しめるのも、天然漆を使った体験ならではの魅力です。
体験で仕上げたお椀は特製の箱に入れ、当日持ち帰ることができます。箱に入れたまま1週間経過すると漆が乾き、美しいお椀の完成です。
オプション(有料)で箸の漆塗りも体験することができ、お椀の漆塗りとあわせて楽しむのがおすすめ。こちらはハケを使わず「拭き漆」という技法を用いて、お好みの長さに切った箸を研ぎ、漆を塗って布で拭きあげます。
独特の艶や色合い、手に持った時の木のあたたかみなどが魅力の漆器。木や漆など自然に根付く材料を使い、手間暇をかけて作られる日本のものづくりの粋に触れる貴重な時間をお楽しみください。
提供 時蔵工房(岡英雄)
提供
時蔵工房(岡英雄)
40年を超えるキャリアを持つ鎌倉彫の伝統工芸士・岡英雄氏が代表を務める漆塗り工房。鎌倉彫をはじめとする伝統の漆芸に加えて、家具や調度品の漆塗りや修復を行う。金継ぎや漆塗りの教室も主催。また、20年ほど前からウクレレ制作を行うほか、シーカヤックなど漆の可能性を広げる活動にも意欲的に取り組んでいる。
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お客様の声
説明も丁寧でわかりやすく、とても楽しく体験させていただきました。
神奈川県 40代 女性
丁寧に伝統技法を学ぶことができ、とても貴重な時間でした。楽しかったです。
東京都 40代 女性
開催場所
時蔵工房
〒248-0031 神奈川県鎌倉市鎌倉山3-16-18
・湘南モノレール 西鎌倉駅 から徒歩17分
・JR鎌倉駅より京浜急行バス「鎌倉山・江ノ島ゆき」に乗車、「鎌倉山」で下車、徒歩約1分
予約について
催行決定日よりご希望の日付を選択してください
催行日時|水・木・金・土 10:00~12:00 / 14:00~16:00、日曜 14:00~16:00 ※オプションをお申し込みの場合、終了時間が45分後ろ倒しになりますのでご注意ください。 ※体験場所は曜日によって変わります。日曜午後とその月の最終週は1階の工房、工房が空いていない日には2階のアトリエで開催されます(どちらも同じ建物です)。
※日により開始時間が異なる場合があります。詳しくは催行決定日の日付をクリックして、開始時間をご確認ください。
2024年11月
日
月
火
水
木
金
土
即時予約
リクエスト予約
残数僅か
受付終了
開催なし
〇即時予約は、Otonamiサイト上で予約が完了した時点で予約が確定します。
□リクエスト予約は、お客様のリクエストに沿って空き状況を確認、後日予約の受付可否をご連絡します。
料金
12,100円(名/税込)
料金に含まれるもの 体験料、講習料、材料費、施設利用料
〈オプション〉
箸の漆塗り体験
+2,500円(税込)
※オプションをお申し込みの場合、終了時間が45分後ろ倒しになりますのでご注意ください。
催行人数
最少催行人数:2名(予約期限までに最少催行人数に満たなかった場合、本体験は開催されません。ご了承くださいませ)
※1回4名限定
※1名からご予約いただけます
体験の流れ
1.時蔵工房に集合(体験開始の5分前にお集まりください)
2.工房のご案内(約10分)
3.漆や漆塗りについてのレクチャー(約20分)
4.漆塗り体験(約90分)
5.解散
※オプション(箸の漆塗り体験)をお申し込みの場合、終了時間が45分後ろ倒しになりますのでご注意ください。
※上記の流れは目安です。当日の状況によって変更になる場合がございますので、あらかじめご了承ください。
キャンセルポリシー
開催168時間前を過ぎてのキャンセル:ご予約料金の100%
お持ち物
特にございません。
※制作したお椀を持ち帰るための箱と袋は工房にてご用意いたします。
服装
汚れてもよい服装でお越しください。
※気になる方はエプロンをお持ちいただくことをおすすめいたします。
お支払方法
クレジットカードでの事前決済となります。
参加条件
5歳以上、15歳(中学生)未満は保護者同伴が必要です。
※お子様がご参加される場合、同伴者の方も1名様分の料金を申し受けます。
予約期限
開催日の7日前まで。
特記・免責事項
やむを得ない事由により中止になる場合や体験内容に変更が生じる場合があります。あらかじめご了承ください。
よくあるご質問
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