池袋「自由学園明日館」箔押しで創り出す、自然をテーマにした唯一無二のオーガニックジュエリー

自然の恵みから生まれるオーガニックジュエリー

「森からのテーマを森からの素材で」をコンセプトに掲げ、木と箔で作るオーガニックジュエリーを手がける桜井みどり氏。長年、日本橋三越本店のオーダージュエリーデザイナーとして活躍し、「プラチナ・セレブレーション・インターナショナル」や「第1回プラチナ・デザイン・オブザイヤー」など数々の賞を受賞。国内外で個展を開催しています。

木や箔といった自然素材のありのままの姿を活かしたオーガニックジュエリーは、ふたつとして同じものがありません。本プランでは、その世界観を体感しながら、桜井氏が直々に手ほどきによるジュエリー作りを体験します。

重要文化財「自由学園明日館」で過ごすノスタルジックなひととき

本体験の会場である自由学園明日館は、1921（大正10）年にジャーナリストの羽仁もと子・吉一夫妻によって「真理は汝らを自由にする」という聖書の言葉を礎に開かれた元女学校です。建物の設計は、近代建築の巨匠フランク・ロイド・ライトとその高弟・遠藤新。自由学園が掲げる理念にライトが強く共感し、校舎の設計を引き受けたそうです。

館内には、生徒たちが食事を楽しんでいた食堂、天窓や壁画、椅子にこだわりが詰まったホールなどが、改修を重ねながら現代まで形を残しています。ジュエリー作りは小教室で行われますが、体験前にじっくりと名建築を鑑賞するのもおすすめです。

※体験会場以外の見学には別途見学料500円がかかります。ご希望の場合は当日受付でお申し出ください。
※Otonamiゲスト専用の開催日と、通常教室の生徒と一緒の開催日があり、日によって使用する教室が異なります。詳細は「予約について」よりご確認ください。

ヨーロッパの伝統技法「古典額縁技法」を用いたジュエリーづくり

桜井氏のオーガニックジュエリーのベースとなっているのは、ルネッサンス期のヨーロッパで確立し、500年以上受け継がれてきた「古典額縁技法」。木地に膠液（にかわえき）・石膏・珪藻土といった自然の素材を何層にも塗り重ね、金や銀の箔で装飾して磨き上げます。

絵画を学びにバチカンの美術館を訪れた折、名画の美しさはもちろん、その絵が飾られた額縁の精巧さと美しさに目を奪われたという桜井氏。その技法を学び、自身の作品づくりに取り入れるようになったのだそう。

本体験では、珪藻土を塗る工程までを終えたモチーフに、箔押しをするところからスタート。桜井氏が手がけた数種類のモチーフから、お好きなものを選ぶことができます。古典額縁技法によって高い耐久性が生まれるのも特徴で、修復を繰り返しつつも500年以上の時を経た今でも使われ続けている額縁もあるそうです。同じ技法で作られるオーガニックジュエリーとも、長い時を一緒に過ごすことができるでしょう。

箔で遊び、自然から“宝物”を見立てる

箔押しには、水分を塗る筆と箔を取る刷毛を使います。ポイントは、モチーフから滴り落ちるほどたっぷりと水を付けること。水分によって、モチーフと箔が隙間なく密着するのだそう。箔を押し重ねるなかで、思ったようにいかないと思うこともあるかもしれませんが、自然の赴くままに進めてみてください。桜井氏いわく、この箔押しの作業は「自然から“宝物”を見立てる行い」。箔で遊ぶような感覚を楽しんでほしいとのこと。失敗や成功にとらわれず、偶然から生まれるものこそが美しい——。それがオーガニックジュエリー作りの魅力だと話します。

水分がモチーフに広がるまでには数分の時間がかかります。しばし手を休めながら、オーガニックジュエリーの歴史を知る時間。「目の前にやるべきことがあるとついつい手を動かしてしまいがちですが、先人たちはこうして、休むことも大切にしていたのかもしれません」と桜井氏。アドバイスをもとに、焦らずゆっくりと作業を進めます。

箔押しした直後は少しシワが寄りますが、時間が経つにつれてなめらかな表面になります。モチーフ全体への箔押しを終えたら、アクセントとなる天然石を選びます。やさしい輝きを放つ金や銀の箔に添えられる宝石たち。自然素材だけで作った、自分だけの“宝物”が生まれる瞬間です。磨きやニス塗りといった仕上げは、プロのジュエリーデザイナーである桜井氏が行うので安心です。

オーガニックな魅力に自分らしさを添えて

基本プランで作るのは、コンパクトなモチーフのピンブローチまたはネックレス。ピンブローチは、シャツやブラウスの胸元に付けるのはもちろん、帽子やバッグのワンポイントにしても素敵です。ネックレスは、コーディネートに加えるだけで装いが華やかになります。

オプションプラン（有料）では、さらに自分らしさをプラスしたオリジナルジュエリーを制作可能。ピアスやイヤリング、または大きめのブローチから選ぶことができます。ブローチは革紐を通せばペンダントに。お手持ちの宝石や天然石があれば、持参して取り付けるのもおすすめです。

※宝石や天然石の大きさ・素材によって使用が難しいことがあります。当日実物を確認したうえでの判断となりますのでご了承ください。

自然の美しさを身にまとう贅沢

仕上げを終えて完成したジュエリーは、体験後2週間ほどで手元に届きます。実際に身につけてみると、その軽い着け心地に驚くでしょう。ペンダントやイヤリングは、着けていることを忘れてしまいそうなほど。軽やかでありながら独特の存在感をまとったジュエリーは、パーティーシーンやビジネスシーンでも会話のきっかけになりそうです。

「足元に落ちている小さな枝や木の実も、ただの枝や実だと思えばそれきりですが、そこに個性を見出せば愛情が芽生えてきませんか」と桜井氏。自然ならではの美しさに金や銀で彩りを添え、世界にひとつだけの宝物を手がけてみませんか。