宇治「宝善院」静かな夜の寺院で組む坐禅と精進の薬膳料理で自らを慈しむ −干支守本尊の御朱印付き−
体験の概要
市街地の喧騒から離れ、ゆるやかに時間が流れる京都・宇治。この地にある黄檗宗大本山萬福寺の塔頭寺院「宝善院」は、守本尊干支八佛が祀られていることで知られています。ここでお香の香りに包まれながら、特別な夜のひとときを過ごしましょう。副住職の秦崇志和尚の導きで、灯りを落とした空間で夜坐を体験。心と体をすっきりととのえた後は、秦和尚から食に対する考え方を学びながら、一汁一菜の精進の薬膳料理と薬膳茶、月替わりの甘味で体をいたわります。自身の干支の守本尊に手を合わせ、自らを慈しむ一夜を満喫しましょう。
体験の特徴
・苔庭の美しい夜の宝善院で開催。副住職の講話に耳を傾けた後、月替わりのお香を焚いて心静かに坐禅を組みます。
・大本山萬福寺の台所を任される副住職が手がける薬膳料理と薬膳茶をいただきます。黄檗宗の開祖・隠元禅師にゆかりのある寒天を使った月替わりの甘味付き。
・干支の守本尊を記したOtonami限定の御朱印をおみやげに。
5,800円〜
(名/税込)
1〜8名
約90分
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詳しい内容
黄檗宗の歴史ある寺院で過ごす静寂の夜
日本三禅宗のひとつ、黄檗宗(おうばくしゅう)。中国の高僧・隠元隆琦禅師が中国禅を日本にもたらし、京都・宇治に大本山萬福寺を創建しました。塔頭のひとつである宝善院は、1690(元禄3)年に独振性英禅師によって開基。独振性英禅師は長崎の崇福寺一峰門や、眼鏡橋といったアーチ式石橋の建立に尽力した人物です。
中国由来の禅宗であることから建物の随所に異国情緒が感じられる一方、回遊式庭園では日本らしい四季折々の景観を眺めることができます。「紅葉の時期はもちろん、新緑の季節には日差しのもとで輝く青紅葉が本当に美しいですよ」と話すのは、副住職の秦崇志和尚。本プランは秦和尚の導きのもと、深閑たる夜の寺院で特別なひとときを過ごします。
思考の先の凪を待つ坐禅体験
体験のはじめに、秦和尚による講話に耳を傾けましょう。お盆やお彼岸などの時節にあわせて、普段の暮らしとつながりの深い身近なテーマが用意されていますが、それに限らずゲストから要望があれば柔軟に内容を変更することも可能とのこと。和やかな座談形式で、仏教についてユーモアを交えてわかりやすく教えてもらえるので、気負う必要はありません。
続いて、室内の明かりを落として坐禅を組みます。坐り方・呼吸法・目線などは丁寧に指導してもらえるので、はじめての方もご安心を。いくつか意識するべきことのなかでも、特に大切なのは呼吸だそう。「呼吸をととのえやすいよう、リラックスできる空間にしたい」という秦和尚の想いから、月替わりで香りの異なるお香が用意されます。その季節らしさを感じられるお香の香りに癒されながら、静かに目を閉じましょう。
坐禅では無になろうと意識しなくてもよいと秦和尚。「コップに入った泥水をぐるぐるとかき回す様子をイメージしてください。はじめは濁っていますが、手を止めてしばらく待つと泥は下に沈殿し、上の水は透き通ります。坐禅も同じで、心静まる瞬間は必ず訪れますから、どうぞ思いつくかぎり思考を巡らせてください」。約15分間の坐禅を終える頃には、いつの間にか心に蓄積していた不安や悲しみが和らぎ、気分がすっきりと感じられることでしょう。
精進の薬膳料理から日々の食について気づきを得る
夜坐によって心身を研ぎ澄ました後は、食事もいっそうおいしく味わえるもの。空腹を心地よく感じながら、秦和尚から黄檗宗の精進料理である「普茶料理」について教わります。普茶料理とは、法要などの後にそれに携わったすべての人に振る舞うおもてなし料理のこと。4人で同じ卓を囲み、大皿に盛りつけられた料理を上下の隔たりなく一緒に食すのが慣わしだそう。ダイニングテーブルを囲んで食事をするという現代のスタイルは、普茶料理が日本にもたらしたといわれています。
いただくのは、萬福寺の典座和尚(てんぞおしょう・食事を司る役割を担う和尚のこと)も務める秦和尚が、普茶料理の考え方をベースに薬膳を取り入れてつくった「薬石(やくせき)」です。薬石とは、基本的に正午までとされた僧侶の食事を、命をつなげるため・修行を完成させるために「良薬」としてとるようになった夕食のこと。本体験では、精進の薬膳料理を一汁一菜で仕立てた薬石が提供されます。
内容は、おもてなし料理である普茶料理らしい華やかさを残しつつ、坐禅と合わせてより僧侶の暮らしに近い体験ができるようにと、月ごとに内容が変わるOtonamiオリジナルメニュー。例えば、きのこやゴボウを使って昆布だしと塩で味付けした豆乳スープ、クコの実を混ぜ合わせた白米など。健康に良い旬の食材が使われ、体をいたわるようなやさしい味わいです。一つひとつの食材が持つ力を感じながら、じっくりと堪能しましょう。
料理と共にいただくのは薬膳茶。それぞれの効能を教わりながら、ゲストの好みに合わせて複数ある素材の中からブレンドしてもらえます。食事を締めくくる甘味には、隠元禅師にゆかりのある寒天を使ったゼリーをいただきましょう。水晶玉のように透き通った寒天に閉じ込められた食用花や梅が鮮やかな色彩を放ちます。素材は月替わりとなり、どんな美しい一皿に出会えるかは当日のお楽しみ。隠元禅師と寒天のエピソードも興味深く、知識を深めながらも和やかに時間が過ぎてゆきます。
干支の守本尊を知り、ご加護を感じる
守本尊干支八佛が祀られていることで知られる宝善院。守本尊とは十二支を守護してくださる仏様のことで、「子年は千手観音」「未年は大日如来」というように干支ごとに異なります。お参りを重ねることで、願いに近づけるよう導いてくださったり、苦しみを取り除いてくださるといわれているのだそう。「自分を加護してくださる仏様がいることを知り、身近に感じられるのではないでしょうか」と秦和尚。体験の最後に、自身の干支の守本尊の前で感謝の気持ちを込めて手を合わせましょう。
おみやげとして、自身の守本尊を記した御朱印が授与されます。Otonamiプラン限定で、秦和尚が一人ひとりの干支の文字を目の前で書きます。宝善院や他のゲスト、体験で味わった香りや食材など、本体験によって紡がれたご縁の記録として、大切に持ち帰りましょう。
※御朱印帳は各自でご持参ください。御朱印帳をお持ちでない場合は書き置きのお渡しも可能です。なお、宝善院では御朱印帳の販売はしていません。
自分自身を見つめ、慈しむ夜
「体験中は『調身=身体を調えること、調息=呼吸を調えること、調心=精神を調えること』を意識してほしい」と語る秦和尚。呼吸を深め、食材について学び、旬の素材の滋味に触れているうちに、心身のこわばりがほどけていくのを感じられるでしょう。
聞こえてくるのは虫の音のみという静かな夜に、自分自身を見つめ、心の内にある声に耳を傾けるひととき。忙しない日々を過ごす中で、ふと立ち止まり、自らを慈しむ術を宝善院で学んでみてはいかがでしょうか。
提供 黄檗宗大本山萬福寺 塔頭 宝善院
提供
黄檗宗大本山萬福寺 塔頭 宝善院
黄檗宗大本山萬福寺の塔頭寺院のひとつで、独振性英禅師によって1690(元禄3)年に創建。御本尊に釈迦牟尼仏、脇侍に独振性英禅師と5代目住持・蒲庵浄英禅師が祀られている。季節の花々が咲き誇る境内には数えきれないほどの仏像が並ぶ。干支を守護する守本尊にお参りすると心の安寧を護持いただけるといわれ、「守本尊・干支の寺」としても知られる。
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開催場所
黄檗宗大本山萬福寺 塔頭 宝善院
〒611-0011 京都府宇治市五ヶ庄三番割34-3
・京阪宇治線 黄檗駅より徒歩約3分
・JR奈良線 黄檗駅より徒歩約5分
予約について
催行決定日よりご希望の日付を選択してください
催行日時|月〜日曜 17:00〜18:30 ※最大120分滞在いただけます。
※日により開始時間が異なる場合があります。詳しくは催行決定日の日付をクリックして、開始時間をご確認ください。
2024年10月
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開催なし
〇即時予約は、Otonamiサイト上で予約が完了した時点で予約が確定します。
□リクエスト予約は、お客様のリクエストに沿って空き状況を確認、後日予約の受付可否をご連絡します。
料金
5,800円(名/税込)
料金に含まれるもの 体験料、講習料、施設利用料、お食事、御朱印
催行人数
1回8名限定
※1名からご予約いただけます
体験の流れ
1.宝善院に集合(体験開始の5分前にお集まりください)
2.講話と坐禅体験(約45分)
3.普茶料理や当日のお料理の解説・薬膳料理をいただく(約45分)
4.干支にまつわる守本尊の案内、御朱印の授与
5.解散
※上記の流れは目安です。当日の状況によって変更になる場合がございますので、あらかじめご了承ください。
キャンセルポリシー
開催168時間前を過ぎてのキャンセル:ご予約料金の100%
お持ち物
御朱印帳(お持ちでない場合は書き置きのお渡しも可能です。会場では御朱印帳の販売はしていません)
服装
・坐禅の体験がしやすいよう、ゆったりとした服装でお越しください。
・靴下またはストッキングをご着用ください。
お支払方法
クレジットカードでの事前決済となります。
参加条件
18歳以上
予約期限
開催日の7日前まで。
特記・免責事項
やむを得ない事由により中止になる場合や体験内容に変更が生じる場合があります。あらかじめご了承ください。
・本体験はすべて日本語で催行されます。お時間の都合上、進行速度への配慮ができかねるため、通訳を介する必要があるお客様のご参加はご遠慮いただいております。ご理解とご了承をいただけますようお願いいたします。
(This experience will be conducted in Japanese. Due to time constraints, we cannot accommodate adjustments to the pace of the event for translation purposes. Therefore, customers who require an interpreter are kindly asked to refrain from participating. Thank you for your understanding.)
よくあるご質問
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