水引き結び
水引きの歴史を学びながら、自分で選んだ和紙と水引きで結びを作り、ご祝儀袋が完成していく過程は、終始心が弾むひとときでした。出来上がった作品を眺めながらいただいた「富貴花」の練り切りも美味しく、豊かな時間を過ごすことができました。
体験日:2026年4月27日

Exclusive
こちらの体験は開催を終了しております。読み物としてお楽しみください。
8,800円〜(名/税込)
2〜8名
約120分
新宿御苑のほど近く、明治通りから一本入った閑静な場所にあるアトリエ「hitotoe(ひととえ)」。「人と人とが繋がり、幾重にもご縁が生まれ、結ばれていくような場所に」という想いから生まれたこの場所を貸し切り、日本の伝統である水引の基本の結びと、和紙を使った包装を学ぶOtonami限定プランです。
水引とは、飛鳥時代からの歴史を持つ贈答における特徴的な日本の礼法で、結びの形によって贈る相手への想いや敬意を表したもの。水引の基本「あわび結び」と金封の包み、和紙の基本知識を水引作家・田中杏奈氏に習います。
文具店で水引と出会ったことをきっかけに、2017年から作品制作をスタートした田中氏。同年に水引手仕事ブランド「hare(ハレ)」を立ち上げ、水引雑貨や水引装身具などのアイテムを展開します。さらに「水引結び教室 晴れ」を開講し、一般向けに水引を教える活動にも注力。水引の歴史と伝統を守りながら、日常生活を豊かに彩るモダンな水引、四季や年中行事を表現した作品を制作するなど、水引が持つ魅力と奥深さを広く発信しています。
本体験で使用する水引は、田中氏がOtonamiのために整えた二十四節気を表したカラーアソートから、体験当日の節気に合わせた色をご用意。二十四節気は6世紀頃に中国から伝わった暦の一種で、1年を24等分し、それぞれに季節の変化を表す名前を付けたものです。4色で構成されたそれぞれの色に込められた田中氏の想いを聞きながら、視覚と指先から季節を感じてみましょう。
はじめに、水引1本で「あわび結び」を練習します。縁起が良いとされる鮑(あわび)に形が似ていることからその呼び名が付いたそうですが、最近では「あわじ結び」と呼ばれることも多いそう。「水引の素材は紙なので結び直すと跡がついてしまいます。そのため、正しい手順と所作がとても大切なんです」と田中氏。すべての結びの基本となるあわび結びですが、田中氏が丁寧にレクチャーしてくれるため手先に自信がなくても心配ありません。ゆっくり結んでいきましょう。
水引1本でのあわび結びを習ったら、いよいよ3本であわび結びに挑戦します。1本での作業より少し難しく感じるかもしれませんが、習った手順と所作に忠実に、丁寧に結んでいきます。両端の水引を1本、また1本と引き締めるたびに、色鮮やかな水引がきりりと列をなして並びます。
3本でのあわび結びを完成させ、時間に余裕があればあわび結びを応用した「梅結び」に挑戦することもできます。日本古来の「松竹梅」から、梅結びもまた縁起のよい結びとされているそう。贈りたい相手の喜ぶ姿を思い浮かべながら水引を結ぶ瞬間は、慌ただしい日常を忘れさせてくれる豊かなひとときとなるでしょう。
水引が結べたら、次は手漉き和紙を使った包みに挑戦します。体験するのは、「折形礼法」に基づいた、最も基本的な金封の包みである「たとう折り」です。折形とは600年以上の歴史を持つ武家社会の礼法で、和紙を折り目正しく折って贈答品を包み渡すこと。使用する手漉き和紙は、楮・三椏(みつまた)・雁皮(がんぴ)などの靭皮(じんぴ・樹木外皮のすぐ内側にある柔らかな部分)繊維を原料とした、手漉きで作る日本古来の紙。本体験では、職人が1枚1枚手間をかけて漉いた様々な手漉き和紙を中心に田中氏がセレクト。桜や紫陽花の花びらが漉き込まれたものや、水滴模様が付いた落水紙など、厳選された美しく趣深い和紙を用意しています。
和紙に触れる前に、様々な和紙が収められた見本帳を眺めながら、田中氏から職人の技法や産地、漉き込まれた植物についての話を聞きましょう。和紙とひとことで言っても、その表情はそれぞれ。あえて線や模様を入れる「刷毛目(はけめ)」という技法を使ったり、乾かし方を変えることで木目を表現したりすることもできます。知られざる和紙の魅力に一歩踏み込む、心躍るひとときとなるでしょう。
和紙についての知識を蓄えたあと、田中氏の手ほどきを受けながら、手順に従って丁寧に和紙を折っていきます。折りあがったら、先の水引を結んで作品を完成させます。お年玉やご祝儀、ちょっとしたお礼をしたい時やおもてなしのシーンなど、日常の何気ないところで活かせる粋な嗜み。自宅でも復習して、ぜひ身につけたいものです。
体験後のティータイムには、田中氏と親交のある人気和菓子作家・松波佐知子氏(wagashi moments)が本プランのために手がけた二十四節気をテーマにした和菓子をご用意。お茶と共にいただきながら、田中氏との会話の時間をお楽しみください。
田中氏が水引に惹かれた理由に、生まれ育った兵庫県淡路島での原体験があるといいます。「故郷の村では、神事など古くからのしきたりや風習が大切に受け継がれていて、それらの体験が日本の伝統文化に興味を持つようになった根幹にあるんです」。脈々と受け継がれてきた文化が消えつつある昨今。水引を結ぶことは、大切な文化と精神性を失くさぬよう今に結ぶことにつながるのかもしれません。
心を包み、結ぶ。贈られる人と贈る人をつないで縁を結ぶ。手に取る水引から四季の美しさを感じながら“贈る”伝統文化に触れる時間は、日常にも新たな彩りと気づきをもたらしてくれるでしょう。そんな豊かな時間を、田中氏と共に水引で結んでみてはいかがでしょうか。

提供
水引作家・田中杏奈

提供
hitotoe(ひととえ)
水引きの歴史を学びながら、自分で選んだ和紙と水引きで結びを作り、ご祝儀袋が完成していく過程は、終始心が弾むひとときでした。出来上がった作品を眺めながらいただいた「富貴花」の練り切りも美味しく、豊かな時間を過ごすことができました。
体験日:2026年4月27日