江戸川「春花園BONSAI美術館」生き物としての盆栽と向き合う、はじめての盆栽づくり −入門編−

盆栽の名人が設立した、世界から注目される美術館

水辺と緑豊かな景観に癒される東京都江戸川区。閑静な住宅街に佇む「春花園BONSAI美術館」は、国内初の盆栽を主役とする美術館です。約800坪もの敷地内に、1000鉢にも及ぶ盆栽が展示された日本庭園と、数寄屋造りの母屋にいくつもの茶室があります。盆栽は海外でも「BONSAI」として通じる日本語。その魅力に触れようと、国内外から年間3万人ほどの愛好家や観光客が訪れています。

春花園BONSAI美術館の園主は、盆栽界における名誉ある賞を総なめにしてきた盆栽界の巨匠・小林國雄氏。類まれなる感性で日本一に匹敵する賞を30回受賞し、国内外から師事を熱望する声が絶えません。また、海外での活動を積極的に行っていることや、作品に高値がつくことから、「空飛ぶ盆栽作家」や「一億円の盆栽をつくる男」など数々の異名を持ちます。

盆栽に魅せられ、この場所を造り上げた小林氏。盆栽という日本が誇るべき文化がさらに広がっていくことを願っています。本プランでは、入門編として盆栽の基礎知識を学び、実際に盆栽を仕立てる体験を通して盆栽の魅力に出会います。

生き物であり芸術品。盆栽の基本知識を学ぶ

はじめに「盆栽とは何か」を学びます。植物としての基礎知識から、歴史、お手入れの方法など、幅広く講師が伝えます。また、講師が語るエピソードから小林氏の視点や感性をうかがい知ることも。小林氏いわく、盆栽の魅力は「命の尊厳」。盆栽は生き物であり、ひとつの作品の中に「生きている」部分と「死んでいる」部分が同居する不思議な芸術です。一つひとつの大きさ・色・形も異なり、見る人の感性によって感じ方は様々。どんなメッセージ性を持つ作品を作りたいのか、盆栽とじっくり対峙しながら、自分なりの表現を探します。

盆栽の樹形づくりに欠かせない「針金かけ」を実践

盆栽の基礎知識を学んだら、いよいよ実践。入門編では、盆栽の剪定や針金かけの作業を行います。針金かけは、盆栽を成形するうえで欠かせない重要な作業。枝の方向や位置を変えるために枝に針金を巻き付けます。枝を曲げると少なからずダメージが生ずるため、枝の太さに応じて適切な針金を選び、適度な力加減で固定しなければなりません。さらには、見た目が美しくなるようにする必要もあり、とてもコツのいる作業です。作業に集中し、心地良い集中を味わっているうちに、盆栽への愛情も無限に育っていくでしょう。

本プランでは1人にひとつ盆栽が用意され、参加後は学んだことを活かして自宅で盆栽の手入れを続けていただくことを想定しています。そのため、より効果的に盆栽のお手入れに取り組めるよう複数回レッスンに通うのがおすすめ。一度針金をかけた盆栽は、枝ぶりが変化していくのに約1年はかかるため、複数回レッスンでは、園内の盆栽を題材に季節に合わせたお手入れのポイントを講師が指南。例えば、春には植え替えや芽摘み、夏には葉切りなど、一年を通じて盆栽をとりまく技と知恵を習得します。

命ある芸術を育てる、心豊かな体験

「BONSAI」として海外で通じるほど、盆栽は日本が誇るべき芸術として世界中で認識されています。盆栽の真髄を体感し、自然がもたらす命の輝きを自分だけの盆栽として昇華させる本プラン。新たな世界の扉を開く、尊い時間をお楽しみください。