京町家の宿で味わう「矢尾治」の精進料理 −女将とともにいただく京都のコーヒー＆和菓子付き−

京都のこだわりを集めた京町家の一棟貸切宿

京都らしいやすらぎの空間が人気の一棟貸切の宿「GUEST HOUSE KYOTO MICaSA」。築100年以上の京町家を、京染呉服製造卸の「丸昭」がリノベーション。町家の風情を残しながらも、モダンな空間に改装されています。

MICaSAが佇むのは、京都の中心地にほど近い釜座通。鎌倉時代以来、茶釜などを鋳造する釜師が集まり「釜座（組合）」をつくっていたことが通り名の由来です。今も商家が多く、ここで日常生活を営む人々の息づかいが感じられます。

体験場所であるMICaSAを切り盛りするのは、女将の金子恭子氏。金子氏は京染呉服製造卸の「丸昭」を営む家に生まれ、家業を手伝ってきました。取引先などお世話になった方をおもてなしするための場所としてMICaSAを始めることになり、接客が得意な金子氏に女将の白羽の矢が立ったのです。

集合場所は、MICaSAの隣にある丸昭。昭和初期に創業し、現在も営業しているこちらでは、呉服卸の現場を見ることができます。

気さくな女将が館内をご案内

MICaSAへと移動したら、女将による館内のご案内からスタートします。空間はもちろん、家具やインテリアもすべて女将が選び抜いたお気に入りの品で揃えられています。玄関から入ってまず目に飛び込んでくるのは、土間にしつらえられたカウンター。ケヤキの一枚板を生かした机で、自然そのままの美しさを存分に感じられます。

土間続きのリビングは、天然木を惜しげなく使った、吹き抜けの天井から光が入る明るい空間です。お客様に心地よく過ごしてもらうため、空間デザイナーに「全体をハチミツ色に統一してほしい」とオーダーしたのだそう。

2階はヒノキをふんだんに使用したベッドルームと本格的な和室。伝統工芸指物師・村山伸一氏作の組子障子や老舗メーカー「IWATA」の寝具、マットレスなど、メイドイン京都のものが揃います。4畳半の和室は床の間の木など昔ながらのものが残されており、宿泊者はリクエストすればこちらで布団を敷いて眠ることもできます。

名店「矢尾治」による季節の食材を盛り込んだ精進料理

館内をぐるっと見学すると、ちょうどおなかが空いてくる頃。お昼の食事を用意するのは、仕出し精進料理専門店「矢尾治」です。矢尾治の創業は1868（明治元）年。京都の各宗派御本山の御用達で、知る人ぞ知る名店です。本プランでは、季節の食材を取り入れた華やかな精進料理のランチをご提供します。

4代目のご主人、もしくは5代目の若主人がお膳の用意をしてくれるだけでなく、精進料理について解説してくれるのもOtonamiプランならでは。素材やメニューの内容はもちろん、食事にかかわる人・ものに感謝していただくことを大切にしている精進料理の精神についても知ることができます。また京都のお寺のことなど、知識豊富な料理人と会話を楽しむひとときです。

オリジナルブレンドコーヒーと和菓子でおもてなし

おいしいランチのあとは、女将とコーヒーで一服を。コーヒー豆は、京都の花街のひとつである島原「Hygge（ヒュッゲ）」にオーダーしたオリジナルブレンドで、5月頃からはあっさりした味わいの夏バージョン、10月頃からは深煎りの冬バージョンを提供。コーヒーが苦手な方にはお茶のご用意も可能です（ご予約時にお知らせください）。

コーヒーのお供には、女将がセレクトした和菓子をいただきます。女将おすすめの地元のお店から季節に合わせたお菓子をご用意。女将は甘いものをはじめ、京都のおいしいものを見つけるのが趣味だそう。話題のお菓子や食べ物について伺ってみると、会話に花が咲くことでしょう。

京都で暮らす雰囲気を体験できる町家での時間

普段は宿泊者しか入れない人気の一棟貸切の宿で、名店・矢尾治の精進料理を堪能できる限定プラン。上質なものに囲まれ、京都の魅力をよく知る女将とのひとときは、まるで親しい人の家を訪れたような心地よさを感じられます。京都の魅力が詰まった空間で、そこで暮らしているかのようなリラックスした時間を、MICaSAで体感してみてはいかがでしょうか。