人気シェフ ニコラ・モロー氏に学ぶおもてなしのフランス料理 −代々木八幡のキッチンスタジオにて−

フランスの“美食の街”・リヨン出身の人気シェフ

フランス人シェフ、ニコラ・モロー氏。“美食の街”と名高いフランス・リヨンで生まれ育ったニコラ氏は、毎年15名しか入学できないというフランス政府が運営する料理学校の狭き門をくぐり、本格的に料理の腕を磨きました。卒業後、星付きのフレンチレストランで料理からデザートまで幅広く研鑽を積んだニコラ氏。2000年に念願だったという初来日を果たします。

2014年にオーナーシェフとして開いた「ニコラシャール銀座本店」「ニコラハウス表参道店」が大きな話題を呼び、様々なメディアで取り上げられ一躍大人気に。現在はシェフ・パティシエ・ショコラティエとして、神奈川県・葉山で人気の洋菓子店「Nicolas&Herbs」を営みながら、葉山の地産地消をコンセプトに掲げたスイーツと料理の販売、 カフェやレストランメニューのプロデュース、料理教室など、多方面で活躍しています。

都会の洒脱なキッチンスタジオで学ぶ本格フレンチ

会場は、代々木八幡駅と代々木公園駅にほど近いキッチンスタジオ「le flou.（ル・フルゥ）」。外光が差し込む広々としたダイニングと落ち着いた雰囲気のアイランドキッチンを備えた洒脱な空間で学ぶのは、ホームパーティーをはじめとしたおもてなしのシーンにぴったりの前菜・メインディッシュ・デザートの3品です。どれもニコラ氏がOtonamiのために考案したオリジナルレシピ。メニューは季節や材料の仕入れ状況によって変わるため、繰り返しの参加もおすすめです。

本体験は、ニコラ氏が主宰する通常のレッスンよりも少人数の1回10名限定で、デモンストレーション形式にて丁寧にレクチャーするOtonami限定プラン。オリジナルのレシピシートを片手に、ニコラ氏の華麗な手仕事を間近で見学できるのは本体験ならではの醍醐味といえるでしょう。メモを取ることはもちろん、調理中の写真・動画の撮影で記録に残すことも可能です。

家庭にも気楽に取り入れられるフレンチのエッセンス

「この教室を通して、正しいハーブとスパイスの使い方を知ってほしい」と話すニコラ氏。日本料理で昆布や鰹を使って出汁を引く過程は一般的ですが、実はフランス料理にも出汁の概念があり、そこにフレッシュハーブが使用されることはあまり知られていません。本体験ではレシピに沿った調理方法だけにとどまらず、フレンチに使われる代表的なハーブやスパイスについても学びます。

日本で身近な食材である、紫蘇やよもぎ、そしてニコラ氏が“海のハーブ”と呼ぶ海藻類。どの食材も積極的に料理に取り入れるというニコラ氏が、デモンストレーションを通して、身近な食材を使ったフレンチならではのアレンジ方法を惜しみなく伝授。いつもの料理にアクセントと華やかさをプラスするポイントだけでなく、フランス料理のメソッドを取り入れながら、日々の食事をよりおいしく健康的なものに変えるヒントまで満載です。

食べる人への優しさとおもてなしの心にあふれたフレンチ

ニコラ氏のデモンストレーションを見学した後は、お待ちかねの試食タイム。ダイニングへと移動し、目の前で出来上がった前菜・メインディッシュ・デザートの3品を思う存分堪能しましょう。ニコラ氏が考案するメニューは、寒い季節には隠し味に身体をあたためる効果のあるスパイス・ナツメグを加えたり、暑さで疲れやすい季節には、リラックス効果と鎮静効果のあるバジルを使ったり……。ひと皿に込められた食べる人への思いやりを、舌からも感じられます。

この日登場したフランスの伝統的なデザート「クレープ・シュゼット」は、仕上げのトッピングに刺し身の「つま」に使われることの多い穂紫蘇を散らして。どのレシピにも、フランスと日本の食を熟知したニコラ氏ならではのオリジナリティが光り、親しみ深い和素材が異なる表情を見せてくれます。さらに調理中の丁寧なレクチャーにより、フランス料理と日本食の親和性や共通点が紐解かれ、ハードルが高いと思いがちなフランス料理を、ぐっと身近に感じさせてくれるひとときになることでしょう。

“ひと手間”が食べる人の心を満たすとびきりのおいしさに

「キッチンで母の料理を手伝い、家族揃って食卓を囲む。その経験が今の私の原点なんです」と、“幸せな食事”の原風景を笑顔で振り返るニコラ氏。市販の調味料の代わりに、ハーブやスパイスを使って出汁を取る、食べる相手を想像しながら食材を選ぶ……。そのひと手間がとびきりのおいしさを引き出し、食べる人の心を優しく満たします。

本体験でニコラ氏から学ぶレシピと知識には、パーティーシーンだけでなく、毎日の食卓でも活かせるヒントが詰まっています。愛情のひと手間をかけ、和のエッセンスが散りばめられたおもてなしのフランス料理を、大切な人のためにつくってみてはいかがでしょうか。