
Otonami Story
2026.10.20
遠く大大阪時代の記憶を刻む「芝川ビル」。時を超えて育まれる、独創的な美意識と物語。
芝川ビル
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Exclusive
7,500円〜(名/税込)
2〜15名
約90分
江戸時代から商業の中心地として栄えてきた大阪・淀屋橋に佇む「芝川ビル」。設立された昭和初期の面影を色濃く残す近代建築です。1927(昭和2)年、芝川家の第6代当主・芝川又四郎氏が、火災に強い建物の必要性を痛感し、先進的だった鉄筋コンクリート造を採用し建てられました。長崎の造船所に特注したという頑強な鉄扉をはじめとした、防災のための施工が随所に施されています。
堅牢な構造と共に目を引くのが、レトロモダンな意匠。当時欧米で流行した「マヤ・リバイバル」様式を採用し、外壁や1階には中南米風の装飾が、2・3階はアール・デコ様式のヨーロッパ風の意匠が見られます。創建後は良家の子女が茶道や華道、洋裁、料理などを学ぶ「芝蘭社家政学園」が開校。彼女たちは当時の大阪の女性文化の象徴でもありました。歴史を重ねた現在は個性豊かなショップやサロンが集い、イベントの舞台としても親しまれています。
本体験の講師を務めるのは、大阪・松原に店を構える「御菓子司 吉乃屋 松原」の店主 中西信治氏。吉乃屋 松原の本家は、大阪・藤井寺にある1967(昭和42)年創業の「御菓子司 吉乃屋」です。幼い頃から菓子づくりの現場で箱折りや年末年始の餅の袋詰めを手伝い、物心つく頃には職人を志すようになったという中西氏。一般企業に就職した後、28歳で家業へ戻り、暖簾分けというかたちで自身の店を開きました。伝統を大切にしながらも、よりおいしい菓子づくりへの追求を続けています。
「大切にしているのは素材」と語る中西氏。国産素材を中心に選び、実際に目で見て確かめることを大切にしています。「つくり手の顔や背景を知ることで、素材をいっそう丁寧に扱おう、おいしくつくろうと思います」とほほえみます。モットーは「一菓一笑」。お菓子をお客様がおいしいと感じ、再び店を訪れてくれることが何よりの喜びなのだとか。親子向けの和菓子教室にも力を注ぎ、つくる楽しさと難しさ、味わいを、次の世代へ伝えています。
本体験では、芝川ビルをはじめとする近代建築から着想を得て中西氏が考案した、Otonami限定デザインの和菓子をつくります。幾何学レリーフや美しい円形アーチ、昭和の大阪モダンガールが闊歩した時代に流行したレトロデザインや着物の柄など、どれも当時の大阪の賑わいと文化を思わせる、芸術的で懐かしいデザイン。内容は2ヶ月ごとに変わるため、季節が移ろうたびに参加するのもおすすめです。
体験のはじめに、中西氏による和菓子づくりのデモンストレーションを見学します。中餡を包み形をととのえる指先、三角ベラや押し棒などを使って表情を加える繊細な所作。なめらかな手仕事に、思わず時を忘れて見惚れるひとときです。
注目は、異なる色の餡の境目をやさしくなじませる「ぼかし」の技法。貼りぼかしや包みぼかしなど複数の方法があり、デザインによって採用されます。さらに、専用の道具の扱い方も必見です。三角ベラを動かす角度や、菓子を支える手の位置など、一見するとシンプルな工程に、長年の鍛錬で培われた技が凝縮されています。中西氏の手元をじっくりと観察しながら、このあとの制作に役立つ要点をつかみましょう。
デモンストレーションの後は、いよいよ和菓子づくり。まずは餡を組み合わせ、色を調整します。「黒を加えると落ち着いたアンティークな色合いに、白を加えると淡く儚げな色合いに変化します」と、アドバイスを受けながら、好みの色を少量ずつ混ぜ合わせます。続いて、色をととのえた餡で中餡を包み、道具を用いて成形します。2種類のデザインには、ひとつが初心者向けのやさしいもの、もうひとつが手ごたえを感じられるものを用意。中西氏が丁寧にサポートしてくれるため、はじめてでも安心です。
「切り込みを付けるときには、ヘラだけでなく菓子を持つ左手も連動させるのがコツです」。そんな細やかな指導のもと、指先の感覚に意識を向け、やわらかな手触りを感じながら集中する時間。歴史ある建築のノスタルジックな雰囲気に包まれて手を動かしていると、日常の喧騒は次第に遠のきます。思いどおりにならない部分も、手づくりならではの愛らしさ。完成した菓子には、体験の感動と共に唯一無二の個性が宿っているはずです。
完成した和菓子は、2つともおみやげとして持ち帰ります。本プランで使用するのは、北海道産の小豆(しょうず)や手亡豆、北海道産のてんさい糖、京都・丹波産の山芋、石川県産の羽二重粉など、吉乃屋 松原のこだわりそのままの厳選素材ばかりです。国産素材のなめらかな口当たりと、しつこさを残さない穏やかな甘みを、体験の思い出を振り返りながらご自宅で堪能してみてください。
昭和初期に手がけられた名建築の美しい意匠を眺め、職人の技に触れ、自らの手で和菓子へと投影する。喧騒から離れ、自分の五感に集中した非日常のひとときを堪能できることでしょう。
かつて様々な文化を生み出してきた歴史的建築で、息づく美意識を五感で味わう和菓子づくり。和菓子に込められた意匠の成り立ちを知り、あらためて館内の装飾やレリーフに目を向けてみると、自らの感性で手がけた和菓子の美しさがいっそう鮮やかに感じられるはずです。歴史ある空間と伝統の手仕事が響き合う、豊かな時間をお楽しみください。

提供
御菓子司 吉乃屋 松原

提供
芝川ビル
カレンダーから、ご希望の日付を選択してください
催行日時|月1回程度 10:30~12:00 / 14:00~15:30 / 16:30~18:00 ▼和菓子のテーマ 2026年 12月: 冬扇…冬の静けさの中に、扇を思わせる放射状の意匠を刻みました。幾何学的な線の重なりに、和の優美さと昭和モダンの装飾美を重ねています。 冬格子…赤と緑の格子文様を、丸い形の中に配した意匠です。古い着物や帯に見られる格子の美しさを、モダンな色彩と形で表現しました。 2027年 2月: 花暦…幾重にも重なる花弁を、古い洋花や装飾文様を思わせる姿に仕立てました。季節の移ろいを花で読む「花暦」に、春を待つ心を託しています。 春待縞…紅と緑の縞模様を、丸い菓子の面に沿わせた意匠です。まだ寒さの残る季節に、やがて訪れる春を静かに待つ心を表しました。 3・4月: 花絵巻…幾重にも咲き重なる花を、絵巻物の一場面のように華やかに表しました。伝統的な花の意匠に、昭和初期の装飾美を重ねた春の上生菓子です。 紅玉…鮮やかな紅に小さな水玉を散らし、昔の装身具や宝玉を思わせる姿に。どこか懐かしく、それでいてモダンな春の装いを表現しました。 5・6月: 装飾花…花を写実的に表すのではなく、幾何学的な形へと分解し、組み合わせました。アール・デコの装飾美と和菓子の繊細な細工を融合させた一品です。 円窓…円形のアーチと中央に配した紅の一点を、古い建築の窓や装身具になぞらえました。簡潔な形の中に、昭和モダンらしい端正な美しさを込めています。 ※内容は変更になる場合がございます。
※日により開始時間が異なる場合があります。詳しくは催行決定日の日付をクリックして、開始時間をご確認ください。
即時予約
リクエスト予約
残数僅か
受付終了
開催なし
〇即時予約は、Otonamiサイト上で予約が完了した時点で予約が確定します。
料金
7,500円〜(名/税込)
料金に含まれるもの 体験料、講習料、材料費、施設利用料、おみやげ(つくった和菓子)
催行人数
2〜15名
最少催行人数:2名(予約期限までに最少催行人数に満たなかった場合、本体験は開催されません。ご了承くださいませ)
※1名からご予約いただけます
体験の流れ
1.芝川ビル 4階 モダンテラスに集合(体験開始の5分前にお集まりください)
2.体験の流れと道具・材料の説明(約10分)
3.デモンストレーション見学・和菓子づくり体験(約80分)
4.解散
※上記の流れは目安です。当日の状況によって変更になる場合がございますので、あらかじめご了承ください。
キャンセルポリシー
開催168時間前を過ぎてのキャンセル:ご予約料金の100%
お持ち物
・気になる方はエプロンをお持ちください。
・和菓子のお持ち帰り用の袋はご用意していますが、ご心配な場合は保冷剤や保冷バッグをご持参ください。
服装
特にございません。
お支払方法
クレジットカードでの事前決済となります。
参加条件
13歳以上
※18歳未満の方は保護者の同伴が必要となり、参加者と同伴者それぞれに1名様分の料金を申し受けます。
予約期限
ご予約は開催の7日前まで承ります。
特記・免責事項
やむを得ない事由により中止になる場合や体験内容に変更が生じる場合があります。あらかじめご了承ください。