40年近く京都と銀座で審美眼を磨いた美術商
経験豊富な美術商と共に「毎日オークション」の下見会を巡るOtonami限定プラン。ナビゲーターを務めるのは「とくなが美術」代表・徳永晴司氏です。20歳より京都の老舗表具店「表玄」にて額装を手がける職人として研鑽を重ねたのち、銀座の画廊へ。そこで約30年、数多くの美術品に向き合いながら、作品を見極める眼を磨きました。
作品の背景や価値の解説を交えて、美術の世界を紐解く徳永氏日本画をはじめ、洋画・工芸・骨董まで幅広い知見を持つ徳永氏。長年培った確かな鑑定眼で美術品の価値を見極め、大手オークションで8000点以上の鑑定に携わるだけではなく、国内でも人気の老舗温泉旅館「加賀屋」の美術アドバイザーを務めました。2019年に「とくなが美術」を創業し、美術商・美術アドバイザーとして幅広く活躍しています。
多くの作品に触れ学ぶことが「見る力」を育むそう絵そのものはもちろん、表装や額装まで含めて見極め、さらにオークションに出品する側の視点から解説できる徳永氏は、美術商の中でも稀有な存在。本プランでは、豊かな経験と確かな審美眼を備える徳永氏のナビゲートでオークションの下見会を巡り、「なぜこの作品が高く売れるのか」「どこに価値があるのか」など専門的な観点から美術の世界を学びます。作品の魅力に触れ感性を磨く、アート好きにはたまらない贅沢なひとときを体験しましょう。
数多くの美術品が並ぶオークションの下見会
一般的にオークションとは、出品者から預かった作品をオークションハウス(競売会社)が公開し、購入希望者が入札を行うことで売買価格を決定する仕組みのこと。オークション前に開催される「下見会」は、作品の状態や魅力を自らの目で確かめる貴重な機会として、入札を検討する人にとって重要な展示です。
エントランスではブロンズ彫刻の作品が来場者をお出迎え下見会は通常、オークション開催の直前に2〜3日間の日程で開催されます。本プランでは、毎日オークションの絵画・彫刻・版画をテーマとした回を中心に、陶芸や骨董、工芸など様々な下見会に参加。ガラスで保護された作品が展示される美術館よりも、はるかに近い距離で美術品を鑑賞できるのは下見会ならではの醍醐味です。
オークションごとに作成されるカタログは、ずっしりと重く見応えがあるまずはオークションの仕組みや見どころについて徳永氏が簡単にレクチャー。その後、いよいよ下見会の会場に足を踏み入れます。回によっては2フロア、時に1000点を超える作品が展示される場合も。美術品が所狭しと並ぶ様子は圧巻です。
本物を見極める目を養うために、実際にオークション会場に足を運ぶ人は多いそう出品されている作品すべてに、オークションハウスが値付けをした大まかな価格帯があるため、美術品の鑑賞と価値を同時に学べる数少ない機会。目の前に並ぶのは、これから値が付き、新たな持ち主との運命の出会いを待っている作品たち。価値を見出し、美術市場の最前線を肌で感じるだけではなく、作品たちが歩んできた歴史や未来に紡がれる新たな物語に思いを馳せましょう。
美術品の見極めるべきポイントを学ぶ
この日の出品されていたのは、約1200点の絵画・版画・彫刻。どうしても額のなかの絵そのものに目を奪われがちですが、「絵を見る前に、まず“裏”を見ましょう」と徳永氏は言います。
絵画を見る時はまずは“裏”から額の裏にあるのは、「共(とも)シール」と呼ばれる作家直筆のサインや、仕立てた工房の名。その工房の仕立て方の歴史を知っていれば、作品がいつの時代のものかもわかるそう。出品作品の中には、過去に徳永氏が仕立てた絵画も。「作者と時期を鑑みると、私が仕立てたものでしょうね」と、作品との再会に思わず笑みがこぼれます。
かつて徳永氏が京都の「表玄」で仕立てた絵画と再会また、掛け軸の場合はまず軸先が象牙かどうかが重要なポイント。他にも、絵の周りの布の質や金糸が使われているかを見て作品の格を見極めるそう。「絵画も版画も掛け軸も、最初に見るべきポイントはすべて“絵の外側”に隠されているんです」。徳永氏の丁寧な解説により、新たな視点で様々な美術品に向き合えます。
経験豊富な美術商から直々に、今まで知らなかった見方を学べる貴重な機会さらに、絵画と並び人気のアートである版画。見るべきポイントはサインのそばに書かれているエディションなのだとか。作品の限定部数と、そのうちの何番目かを指す番号のことで、発行部数が少ないほど1枚の価値は高くなります。会場で気になる作品に出会ったらチェックしてみましょう。
復習会で美術への造詣を深める
オークションの下見会でじっくり美術品を鑑賞した後は、喫茶店や会議室などに移動し、歓談を交えながら復習会(※)を行います。「見方がわかると、多角的に美術品を見られるようになります。すると、“なぜこの価格なんだろう?”とか、“世界的に有名な画家の絵がなぜお手頃価格で出品されているんだろう?”など、様々なことが気になり始めるんです」と徳永氏は嬉しそうに話します。
気になった作品の番号は復習会のためにメモをするのがおすすめカタログを教科書に、当日の感想や気になった作品についてどんどん質問してみましょう。復習会で新たな学びや気づきを得て、次なる好奇心が芽生えるかもしれません。また、オークションのテーマは徳永氏の専門分野を中心に様々なテーマの回があるため、繰り返し参加することで美術への理解が深まります。
※喫茶店で復習会を行う場合の飲食代は料金外(現地決済)となります。
※復習会の会場は変更になる場合がございます。
カタログをめくりながらその日の感動を共有できる和やかなティータイム感性を開き、審美眼を磨く体験を
「美術品と聞くと、どうしても高価でハードルが高いものだと思われますが、実際はもっと気軽に楽しめることを感じてもらえれば」と徳永氏は話します。価値を見極めて選ぶのもいいけれど、まずは自分の感性で“好き”と感じる作品をひとつを見つける。そこから、日常にアートがある暮らしを思い描けるかもしれません。
美術商の導きで知性と感性を磨く特別な体験美術館とは異なる距離感で、様々な作品を間近に鑑賞することができるオークションの下見会。美術商の眼を通して作品の魅力や価値を学び、アートの奥深さに触れながら、知性と感性を磨いてみませんか。